2008年04月29日 11:00
母さん、覚えてる?
母の日に貯めたお小遣いであなたに買ったのは、赤い生花のカーネーションではなくビニールで出来た造花だったってこと。
あなたは子どもからのプレゼントに初め喜び、そしてあからさまに落胆したね。『なんでこんなビニールのバラなの?』って。
生花のカーネーションはとても高価だった。持っていたお金では1本しか買えなかった。
母さんはいつも『勿体無い、勿体無い』って口癖にしてたよね。
わたしはあの時、生花を買って帰ると叱られると思ったんだ。『なんで枯れてしまうような花にお金を出すんだ』と。
枯れない花、いつまでも母さんが『きれいだね』って言ってくれる花が欲しかった。いつまでもずっとありがとうと伝えたかった。
薔薇の本に出会った。
匂いたつような美しさをそのまま盗み取ったような頁に触れて、ふと哀しくなる。艶やかで無機質な紙の肌触り。
母さん、ごめん。
なんだかごめんといいたくなった。
母の日に貯めたお小遣いであなたに買ったのは、赤い生花のカーネーションではなくビニールで出来た造花だったってこと。
あなたは子どもからのプレゼントに初め喜び、そしてあからさまに落胆したね。『なんでこんなビニールのバラなの?』って。
生花のカーネーションはとても高価だった。持っていたお金では1本しか買えなかった。
母さんはいつも『勿体無い、勿体無い』って口癖にしてたよね。
わたしはあの時、生花を買って帰ると叱られると思ったんだ。『なんで枯れてしまうような花にお金を出すんだ』と。
枯れない花、いつまでも母さんが『きれいだね』って言ってくれる花が欲しかった。いつまでもずっとありがとうと伝えたかった。
薔薇の本に出会った。
匂いたつような美しさをそのまま盗み取ったような頁に触れて、ふと哀しくなる。艶やかで無機質な紙の肌触り。
母さん、ごめん。
なんだかごめんといいたくなった。



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